オフィシャルブログ

月別アーカイブ: 2025年11月

RYUSEIのよもやま話~ フェンス・門扉・ゲート~

みなさんこんばんは!

RYUSEI更新担当の中西です

 

今回は

防犯と景観のバランス

 

囲いは「閉じる」ためだけのものではありません。
視線コントロール・風の抜け・防犯・街並み調和を同時に満たすことで、
住まい全体の完成度が一段上がります。️


① フェンスの“透け感”を設計する

タイプ 特徴 ポイント
透過率0%(完全目隠し) プライバシー重視 閉塞感・防犯面に注意
透過率30〜40%(ルーバー) 通風+視線カット 板ピッチ・角度で視線を調整
透過率60%前後(メッシュ・縦格子) 開放的で軽快感 登攀性が低く防犯に有利、影の表情が美しい

設計のコツ
玄関や窓との位置関係を見ながら、見せたい/隠したいのバランスを決定。


② 材質と地域特性 ❄️

材質 特徴 注意点
アルミ・ステンレス 軽量・耐食性◎ 海沿いでは接合部の電蝕対策
スチール(溶融亜鉛めっき) 高強度・重厚感 定期塗装が前提。錆の早期発見を。
木・木調パネル 温かみ・ナチュラル 防腐・防蟻・UV保護。背面通気と雨だれ対策を。

③ 基礎・柱ピッチ・高さ規制

  • 柱ピッチ:一般に 2.0m前後。隅部や控えで剛性を補強。

  • 基礎:凍結深度・地耐力に応じて根入れ。モルタル空隙を残さない施工。

  • 高さ目安
     ・1.2〜1.6m:歩行目線の目隠しに効果的。
     ・条例・道路後退ラインに注意。


④ 門扉・ゲートの選択

形式 特徴 留意点
片開き/両開き オーソドックス。高級感あり。 開閉スペースと道路勾配をチェック。
引き戸タイプ 風に強く安全。 レールの砂詰まり対策が必須。
オートゲート 駐車台数が多い家庭に最適。 安全センサー/停電時開放方法を確保。

人・車・風の流れを意識して、開閉方向・スペースをシミュレーション。


⑤ 防犯の原則 ️‍♀️

  • 死角を作らない
     高すぎる目隠しは逆効果。腰壁+透過フェンスで「見せる抑止」。

  • 登攀(クライミング)対策
     丸頭キャップ・頂部の角面取り。足掛かりとなる横桟の位置を下げる。

  • 鍵・蝶番の工夫
     外開き時はトルクヒンジ/内側ビス固定で分解防止。


⑥ ペット・こども対応

  • 隙間寸法:100mm以下を基準。小型犬はさらに狭く。

  • 安全構造:足洗い場や飛び出し防止用サブゲートを設ける。

  • 視線の高さを意識し、外が見えすぎない安心設計を。


⑦ メンテナンスと更新 ♻️

部位 サイクル メンテ内容
蝶番・ヒンジ 5〜10年 グリス注油・摩耗点検
錠前・ラッチ 5〜10年 作動確認・交換対応
塗装・表面保護 材質により年1〜2回 洗浄・再塗装・防錆処理

定期点検を“外構の家守り”としてルーチン化。


⑧ まとめ

  • 素材 × 透過率 × 高さ の三位一体設計で
      「閉じすぎない安全性」を実現。

  • 防犯と景観を両立させることで、
     街との関係性が美しく整う

  • フェンスや門は、「家の表情」そのもの
     外構全体のデザインコードに合わせて設計すると完成度が跳ね上がります。✨

RYUSEIのよもやま話~🚗 駐車場計画とカーポート~

みなさんこんばんは!

RYUSEI更新担当の中西です

 

今回は

寸法・柱位置・雪雨風対策

 

 

駐車場は毎日使う外構最大の可動部
「停めやすさ」「降りやすさ」「濡れにくさ」の3条件を満たせば、
住まい全体の満足度が一段上がります。

ここでは寸法・勾配・柱位置・積雪荷重・耐風まで、
実務で役立つポイントを体系的に整理します。🧭


① 基本寸法の指針(乗用車ベース)📏

種別 標準寸法 ポイント
1台分 2.5 × 5.0m 軽自動車なら2.3 × 4.7mでも可。ドア開閉に+300〜500mmの余裕を。👨‍👩‍👧‍👦
並列2台 5.0〜5.5m 柱・壁際は+0.3m余白を確保。
縦列2台 2.7 × 10.0m 切り返し不要の直線動線を優先。
歩行帯 0.9〜1.2m 車脇に安全帯を設ける。
勾配 車路2〜3%、歩行帯1〜1.5% 横断側溝の乗り入れ角に注意。⛰️

② 出入りのUX(使い勝手):切り返しゼロを目指す 🚘

  • 前面道路幅 × 駐車角度(例:45°)で切り返し回数が決まる。

  • 見通し確保:ミラー・カメラの補助、角地では植栽高さを抑える。👀

  • 雨天動線
     ・屋根のかかる降車スペースを玄関寄りに。
     ・ベビーカー・チャイルドシート家庭は両側ドア開放を想定し屋根を張り出す。☔


③ カーポートの型式と柱計画 🏗️

型式 特徴 注意点
片持ち(片側支持) 出し入れが快適。車の横スペース広く取れる。 側風によるねじれ、柱基礎の大型化に注意。
両支持(両側柱) 耐風・耐雪に強い構造。 柱がドア開閉に干渉しやすい→柱芯を前後でずらす
後方支持 間口を広く使える。 梁スパン・基礎剛性が鍵。積雪地では梁たわみの計算必須。📐

④ 積雪・耐風の考え方 🌨️🌬️

  • 積雪荷重:地域基準を確認し、耐雪○○cm仕様を選択。
     梁スパン短縮・支柱増設で強度調整可能。

  • 落雪・凍結対策
     屋根勾配・雪止めの位置、融雪ドレンの凍結しにくい配置を検討。

  • 耐風性能
     台風地域では風速基準の高い仕様を採用。
     屋根パネルの抜け止め構造基礎根入れ深さが重要。🌀


⑤ 雨仕舞い・配管・照明 💡

  • 雨樋:落ち葉防止ストレーナを装着し、排水桝までの勾配を確保。

  • 照明計画
     ・降車位置に足元灯。
     ・車路にラインライトで視認性UP。
     ・人感+タイマーで省エネ。

  • 電源・EV対応
     ・200Vコンセント先行配線
     ・将来のEV充電器用にCD管先行配管を忘れずに。🔌


⑥ 防犯・安全計画 🛡️

  • 見通し確保:塀で囲いすぎず、道路側からの自然監視を活かす。

  • 防犯カメラ:逆光を避けた角度で設置。

  • 車止め:建物への衝突防止。
     輪止めブロックは低め・つまづき防止形状を選ぶ。


⑦ 仕上げ素材とメンテナンス 🧱

材料 特徴 メンテポイント
土間コンクリート(刷毛引き) 標準・耐久性高い 誘発目地を設けてひび割れ防止
スタンプ/洗い出し仕上げ 高級感を演出 美観維持のため清掃定期化
透水性舗装 水たまり防止・環境配慮 目詰まり防止の清掃計画が必要

⑧ まとめ 🚘✨

  • 寸法 × 柱 × 気候 の三点設計が肝。

  • 将来の 車種変更・EV化・子育て期対応 まで見越して余白を残す。

  • 「使う人の動線」と「地域の気候」に合わせた設計こそ、
     毎日の満足度を決める外構計画です。